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妊娠してから出産するまで、約10ヵ月。小さな命をお腹の中で育む時間は大切に過ごしたいものです。
ここでは妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期にわけて、出産までの基礎知識をご紹介しています。
おおまかな流れを理解しておくことで、準備も余裕をもってできるはずです。ぜひご参照ください。
妊娠1ヶ月ではまだ妊娠の自覚はほとんどありませんが、熱っぽいと感じる人もいます。
このころの赤ちゃんは「胎児」ではなく「胎芽(たいが)」と呼ばれます。妊娠しているかどうかわからなくても、妊娠を意識するなら、薬の服用、たばこやアルコールの摂取には注意が必要です。
「妊娠かな?」と思ったらなるべく早く受診しましょう。妊娠6週には超音波で心臓の動きが確認できます。
7週には頭と胴体にわかれた2頭身になり、手と足が区別できたり、心臓・肝臓・腎臓・胃腸などの臓器もできてきます。
子宮がだんだん大きくなり、妊娠11週末には、大人の握りこぶしくらいの大きさになります。
また、つわりの症状がピークになる時期です。個人差がありますが、11~12週ごろには治まることが多いです。
赤ちゃんは、8週から「胎芽(たいが)」を卒業し「胎児」になります。この頃には、3頭身となり、人間の赤ちゃんらしい姿へと成長します。
妊娠14週ごろに胎盤が完成するので、これで流産の心配はかなり少なくなります。
胎盤には、胎児につながる臍帯(さいたい・へその緒)がついていて、そこを通してママから赤ちゃんへ酸素や栄養が運ばれ、この頃の赤ちゃんはぐんぐん大きくなっていきます。
また、脳が働きはじめたり、内臓の基本形が完成したりと機能が徐々に発達していきます。心臓音も確認できます。
この頃から胎動を感じるようになります。羊水の中で赤ちゃんはいろんな動きをするように。
子宮は、大人の頭ぐらいの大きさになり、ママのおなかのふくらみが目立つようになります。
また、聴力の発達にあわせ、脳の記憶装置である海馬(かいば)も徐々に発達し、音の区別がつくようになるので、よく赤ちゃんに話しかけるよう心がけましょう。
ママのお腹はぐっと前にせり出してきます。子宮は大人の頭よりも大きくなり、背骨のほうにある太い血管を圧迫し、背中に痛みを感じたりします。
お腹回りのゆったりした服をきるなどに心がけましょう。体重管理も大事な時期です。
赤ちゃんの発育もめざましく、この頃には男の子か女の子かの区別がつくようになります。
大きくなった子宮が胃を圧迫し始め、胸がつかえたような感じがすることも。
医師から許可が出たママは、マタニティビクスやヨガなど好きな運動を積極的に取り入れ体重管理に心がけましょう。
太りすぎは高血圧や妊娠中毒症を引き起こす原因となります。
赤ちゃんは体全体の機能や動きをコントロールできるようになり、聴覚や味覚、嗅覚も発達します。
妊娠後期には母体の血液中の水分量が多くなり、足のすねの部分などがむくみやすくなります。寝る際、足の下にクッションを置くなどの対策を。
また、こまめな妊婦健診で高血圧などのチェックをしていきましょう。
赤ちゃんの内臓の形や機能はほぼ完成し、呼吸様運動(呼吸の練習)が始まります。
ママの食事が赤ちゃんの細胞を作り、摂取する栄養が赤ちゃんの体を作ります。栄養のバランスのとれた食生活をしましょう。
大きくなった子宮を支えるために、腰や足の付け根に負担がかかり、腰痛になったり、足がつったりすることがあります。里帰り出産を希望されている方は34週ごろまでに帰郷しましょう。また、仕事を続けるママは保育園などの情報の下調べを始めるといいでしょう。
それまで羊水の中をクルクル動き回っていた赤ちゃんも頭が下になる姿勢に落ち着きます。
赤ちゃんは自律神経が成熟したり、心拍や呼吸、体温調整の働きが整ってきます。
赤ちゃんが下に下がるため、腰や恥骨のあたりに痛みを感じたり、尿が近くなり夜中に何度かトイレに起きたり、おなかが張るようになったりします。
また、いつお産が始まってもおかしくない時期ですので、おしるしや陣痛に気づいたら、まずは病院に連絡し指示を受けるようにしましょう。
赤ちゃんは妊娠39週には、内臓の働きを含め、外界の生活に十分適応できるまでに成熟します。
赤ちゃんは両腕をぴったりと胸につけて、あごをひき膝から曲げた両足をお腹に引き寄せてコンパクトな姿勢をとり、生まれてくるための準備を進めています。